この記事の結論
AIO(AI Overview=AIによる概要)とは、Googleが検索結果ページの上部に表示するAI生成の要約機能です。ユーザーの質問に対してAIが複数の情報源を要約して直接回答するため、検索者はサイトをクリックしなくても情報収集を完結できます(ゼロクリック検索)。なお「AIO」はマーケティング文脈では「AIOに引用されるための対策=AIO対策」を指す略称としても使われます。SGEはAI Overviewの旧称(試験運用時の名前)、AIモードは検索結果内のチャット型AI検索機能で、AI Overviewとは別の機能です。
この記事でわかること:
対象読者: マーケター・SEO担当者・経営者・Web担当者
AIOは「AI Overview」の略で、日本語では「AIによる概要」と訳されます。読み方はそのまま「エーアイオー」です。Google検索の検索結果ページ上部に表示される、AIが生成する要約コンテンツを指します。
なお正式な英語表記は複数形の「AI Overviews」ですが、日本語の解説記事では単数形「AI Overview」と表記されることも多く、本記事でも両者を同義として扱います。
AIOという略語には、もう一つの使われ方があります。それが「AIO対策(AI Overview Optimization)」の略としての用法です。「AIOに表示されるための施策」全体を指して「AIO」と呼ぶケースもあるため、文脈によって「機能としてのAIO」なのか「対策としてのAIO」なのかを見分ける必要があります。
AI OverviewはGoogleの生成AIモデル「Gemini」を使用し、ユーザーの検索クエリに対して複数のWebページを横断的に検索・要約し、出典リンクとともに回答を生成します。質問形式のクエリや「〇〇のやり方」「〇〇と△△の違い」といった比較・問題解決型のクエリで特に表示されやすい傾向があります。
AIO周辺で混同されやすいのが「SGE」と「AIモード(AI Mode)」という用語です。これらは別物ではなく、Googleの生成AI検索機能が辿ってきた名称の変遷として理解すると整理しやすくなります。
SGEは「Search Generative Experience」の略です。2023年5月のGoogle I/Oで発表され、同年8月から試験運用が始まった、生成AIを検索に組み込む実験的機能でした。2024年5月のGoogle I/Oで正式版となり、「AI Overview」へと改称されました。つまり、SGE=AI Overviewの旧称(試験運用時の呼び名)であり、現在「SGE」という名称は使われていません。今でも検索すると「SGEとは」という記事が多数ヒットしますが、これは旧称を解説した記事か、両者を混同した記事である点に注意が必要です。
AIモードは2025年5月のGoogle I/Oで発表され、同年8月から日本でも利用可能になった機能です。AI Overviewが検索結果ページの上部に要約を表示する機能であるのに対し、AIモードは検索結果ページからチャット形式の対話画面に切り替わり、複数ターンにわたって深掘り質問ができる機能です。
| AI Overview(AIO) | AIモード(AI Mode) | |
|---|---|---|
| 表示形式 | 通常の検索結果ページ上部に要約表示 | 専用のチャット画面に切り替わる |
| ユーザー操作 | 検索するだけで自動表示 | タブを選択して切り替える操作が必要 |
| 対話性 | 基本は単発の要約 | 複数ターンの対話・深掘りが可能 |
| 登場時期 | 2024年5月正式版(旧SGE) | 2025年8月(日本) |
両者は併存する別機能であり、どちらもGoogle検索内の生成AI機能という点では共通しています。AIO対策・GEO対策は基本的に両方に効果がある施策です。
AIO・GEO・LLMOは、対象とする範囲の広さが異なります。
| 用語 | 正式名称 | 対象 | 対象プラットフォーム |
|---|---|---|---|
| AIO(対策) | AI Overview Optimization | Google AI Overviewのみ | Google検索のみ |
| GEO | Generative Engine Optimization | 生成AI搭載検索エンジン全般 | Google AI Overview・Perplexity・Bing Copilot等 |
| LLMO | Large Language Model Optimization | 大規模言語モデル全般(検索外AIチャット含む) | ChatGPT・Claude・Gemini・Perplexity等 |
LLMO(最広義:検索外のAIチャットも含む全LLM)
└─ GEO(生成AI搭載検索エンジン全般)
└─ AIO対策(Google AI Overview特化)
AIO対策はGoogle検索のAI Overviewに特化した最も狭い概念、GEOはPerplexity・Bing Copilotなど生成AI検索エンジン全般を対象にした概念、LLMOはChatGPTの基本モデルやClaudeなど検索エンジンに組み込まれていないAIチャットへの最適化まで含む最も広い概念です。
日本では「GEO」という単語が大手レンタルチェーンの社名と重なるため検索性が低く、実務では「LLMO」という呼称が広く使われる傾向にあります。海外では「GEO」が主流です。
なお、AIO・GEO・LLMOはいずれもSEOという大きな集客手法の延長線上にある施策です。SEO・MEO・SEM・広告施策まで含めたWeb集客手法全体の中での位置づけは、Web集客手法とは?で整理しています。
それぞれの違いの詳細は、以下の記事で個別に解説しています。
「AI検索」とは、検索エンジンや対話型AIが、複数の情報源を統合してユーザーの質問に直接回答する検索体験全般を指す総称です。Google AI Overview・AIモードに加え、ChatGPT Search・Perplexityなどもこの「AI検索」に含まれます。
ゼロクリック検索とは、ユーザーが検索結果ページ上でAIの回答や要約を読んで満足し、どのサイトもクリックせずに検索行動を終えることを指します。AI Overviewの本格展開によって、この傾向が急速に強まっています。
Ahrefsの2026年2月調査によると、AI Overviewが表示されるクエリでは検索1位のCTR(クリック率)がグローバルで約58%、日本でも約37.8%低下しています。検索1位を獲得しても、以前の半分以下しかクリックされない状況が常態化しつつあります。
この変化により、「検索順位を上げる」だけでなく「AIの回答の中に引用される」ことが新たな集客目標として重要になっています。
AIOに引用されやすいコンテンツには共通する特徴があります。代表的な4つを紹介します。
記事冒頭100〜150字以内に、対象キーワードへの直接回答(「〇〇とは〜です」という定義文)を配置します。AIは記事の冒頭を最優先で抽出・引用する傾向があるため、最も即効性の高い施策です。
表・リスト・ステップ形式などの構造化されたコンテンツは、AIが情報を抽出しやすく、引用される確率が高まります。
なお、2026年5月7日にGoogleはFAQリッチリザルト(検索結果でのFAQ展開表示)のサポートを終了しました。ただしこれは「検索結果の見た目の表示機能」が終了したという話であり、FAQPage構造化データ自体は今も有効です。Google公式もFAQ構造化データの削除は不要としており、AI OverviewやPerplexity、ChatGPT Searchは引き続きFAQスキーマをコンテンツ理解・引用の手がかりとして利用しています。
AIは信頼性の高い情報源を優先する傾向があります。数値データには必ず出典元と調査年月を付記します。
FAQPage・Article・Organizationなどのスキーマ(JSON-LD)を実装することで、AIがコンテンツの内容・種別・公開情報を正確に把握しやすくなります。
各施策の詳しい実践ステップは、AIO対策完全ガイドで解説しています。
Q. AIOとAI Overviewsはどちらが正しい表記ですか?
A. Google公式の正式名称は複数形の「AI Overviews」です。ただし日本語の解説記事では単数形の「AI Overview」表記も広く使われており、どちらも同じ機能を指します。本記事では便宜上「AI Overview」の表記を使用しています。
Q. SGEはまだ使われている用語ですか?
A. いいえ。SGE(Search Generative Experience)は2023〜2024年の試験運用時の名称で、2024年5月の正式版移行に伴い「AI Overview」に改称されました。現在Google公式が「SGE」という名称を使うことはありません。
Q. AIモードとAI Overviewは何が違いますか?
A. AI Overviewは通常の検索結果ページ上部に要約が自動表示される機能です。一方AIモードは、検索結果ページからチャット形式の専用画面に切り替えて、複数ターンの対話で深掘りできる機能です。両者は別機能として併存しています。
Q. AIOとGEO・LLMOはどう使い分ければよいですか?
A. Google検索からの流入が中心であればAIO対策、Perplexity等を含む生成AI検索全般を意識する場合はGEO、ChatGPTの基本モデルなど検索外のAIチャットでの認知も狙う場合はLLMOという形で、対象範囲を広げていくイメージで捉えると整理しやすくなります。実務上は3つの施策が大きく重複するため、多くの企業はAIO対策から着手し、段階的にGEO・LLMOへ拡張しています。
AIOはSEOに取って代わるものではなく、検索体験の変化に対応するための新しい視点です。まずは自社の主要キーワードでAI Overviewが表示されているかを確認するところから始めてみましょう。
最終更新:2026年6月 情報の正確性を定期的に確認しています。